高等教育無償化についての有る大学学長のコメントの問題点

本日の新聞に、ある大学の学長が「高等教育無償化の新制度」について、意見を書いていた。その中で、「無償化が学生と大学双方にリスク」との見出しで記載があったので内容を確認した。そのにかかれていたリスクは以下の内容であった。
「第1に進学先の学校が国の定めた機関要件を満たしていない場合や入学後に未充足になった場合は、所得水準を満たす学生であっても受給できない」とある。これが意味する所を正確には理解できていないが、ちゃんとした大学であれば問題無い様に見受けられるし、また制度の問題であれば修正・改善すれば良いだけの話である。

問題は次の記載だ。その内容は、「第2に入学後の成績次第で途中打ち切りになるリスクである」と記載されている。これが何故リスクなんだろうか?勉強しない学生の為に授業料を免除する必要はないが...。そしてその続きに、「退学・停学処分▽留年確定▽習得単位数が標準の5割以下ーーーのいずれかに該当すると支援は即時打ち切られる。」”退学・停学処分”になった学生に授業料は必要なんだろうか???残りの”留年確定▽習得単位数が標準の5割以下”については、若干の考慮が必要な感じがする。日本の大学では、パートタイムで勉学に励む事ができない事が不思議であり、また勉強の意欲があれば、若干の単位取得不足や1年程度の留年はOKではないだろうか?
そして次に続く記載は、「①修得単位数が標準の6割以下①GPA等が下位4分の1③出席率8割以下などの学習意欲が低いと大学等が判断ーーーのいずれかに該当すると、最初は警告、2度目は打ち切りになる」と。これもそもそも大学がしっかりとした教育及び評価を行い、勉強しない学生をクビにすれば良いだけの話で、大学側の勉強しなくても授業料さえ払ってくれれば学生で居られる仕組みの改善が必要ではないだろうか?

この記事での一番の問題はその後の記載内容だ。文面そのモノが長いので割愛するが、その内容は学生が中退してしまうと、その後の収入が中卒者の収入より下回るとの記載だ。大学を中退するとその後の収入に響くから、退学されられないとでも言いたいのだろうか?本末転倒だろう。勉強しない人が退学させる事が高等教育での無償化に必要なのだが、学長をやっている教育者が判っていない様だ。必要な事は、日本の大学に厳しさを植え付ける事である。そして一旦社会人になってから大学に入れる仕組み、転校をしやすくする仕組み、パートタイムで勉強できる仕組みなどで、学生を甘やかす事ではない。厳しさがない日本の大学は、今では海外との競争に負けており、外国人と比べると日本の大学を出た学生は見劣りする。学長たる教育者は頭を冷やして考え直してほしい。